【小川昌宏×和泉利明】ITを活かしてワッフルができることとは

[ライフスタイル]

不動産とITとの関わり合いは少しずつ、しかし着実に進み、やがて私たちの日常の生活において欠かせないほど住まいの中でその力を発揮するだろう――。ソフトバンクの小川昌宏さんと株式会社ワッフル 和泉社長とのやりとりからは、その道筋と可能性が見えてきます。

そうした可能性のもと、今後ITがさらに進化する中で、住におけるさらなる活用方法はあるのか。そして、ワッフルができること、やるべきことは何なのか。

小川さんからは、ワッフルへの期待を込めた大きなチャレンジのアイディアをいただき、ふたりの話はさらに熱を帯びます。

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■介護の世界こそITの技術がもっと導入されるべき

 和泉  一般の住宅に対してはイメージ湧かないと先ほど話しましたが、介護に関しては、IoTを使うことによってもう少し良くしていけるのかなと思っています。例えば、ベッドに横向きに寝ているのか、仰向けに寝ているのか、ぜんぜん動いいてないのか、ということがわかったり、いつも使っているポットが使われていないとか、そういうことから危険を察知できたり、ケアが前もってできるとかいうことにつながるのかなと。

 小川  介護、シニア向けのところはまさに、サポートする人の数と、その人たちによる気づきという、いわゆる人の力で成り立っている領域だと思うんですけど、その気づきの部分をテクノロジーに置き換えることができれば、シニア向けのほうが業務効率の改善幅という点でカーテンを開けることよりぜんぜん大きいですよね。たぶん、世の中が待ち望んでいる領域なんじゃないかと思います。

 

■いずれスマートホームが当たり前の時代がやってくる

 和泉  テクノロジーに見られているということが、IoTに対して日本人が抵抗している部分でもあるように感じるんですが、そういった抵抗感って、だんだんなくなってくるものなんでしょうか?

小川  日本人は、やっぱり新しいテクノロジーに少し距離がありますよね。スマホも、世界ではものすごく浸透しているのに、日本ではまだ所有率が先進国に比べたら低いと言われていますし、あらゆる面で他国に比べたらテクノロジー化が遅いというのは確かにあると思うんですけど、遅れつつも徐々に普及していくことは間違いないので、日本でも少しずつ抵抗感はなくなっていくんだろうと思います。

 和泉  ケータイも、最初の頃はスマートフォンじゃなくてもいいという話だったのが、今やスマホがマスト化しつつあるわけですし、もしかしたら住宅も、そういう技術がマスト化されていくのかもしれませんね。

 小川  スマートホームが当たり前みたいな。そういう世界はもちろん来るでしょうね。

 

■「不動産の次の時代を創る狼煙を上げてほしいですね」

 和泉  スマートホーム、スマートタウン、スマートシティと広がっていく中で、不動産とITで小川さんと一緒にお仕事できるようなことがあれば、ぜひご提案をいただきたいと思うんですが。

 小川  是非にと思うのは、ワッフルさんご自身が、オープンイノベーション型で、つまりテクノロジーカンパニーと組みながら次の時代を創っていくぞという狼煙(のろし)を上げていただきたい。

例えば、東京ガスさんとか東京メトロさんとか、インフラをつかさどる会社が、ここ数年こぞってオープンイノベーションを自ら発して、アクセラレータープログラムのようなものを主催しています。でも、不動産ではあんまり聞かないですよね。「この街を開発するために」といったエリア限定のイノベーションは大手デベロッパーさんがやっていますけど、時代の先を見越して「不動産業界を変えるんだ」的なオープンイノベーションは聞きません。

ぜひそれを、御社旗振りで。企画は我々が得意なので、その時は横で伴走させていただきたいと思います。

 和泉  不動産業界って、これからどんどん淘汰されていく時代だと思うので、そういったところに声を上げていくっていのは確かに必要だと思いますね。今日は貴重なご意見をありがとうございました。

 小川  とても楽しかったです。ありがとうございました。

 

 

 

 

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編集部

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